WPC処理®

加工技術の詳細

WPC処理®とは、金属製品の表面に微粒子を圧縮性の気体に混合して高速衝突させることで表面を改質する技術です。
表面が改質すると高硬度化して表面を強化すると同時に、表面形状が微小ディンプルへ変化するので摩擦摩耗特性を向上させます。食品分野では従来の技術を特化改良した「マイクロディンプル処理」を推奨させていただいております。
『WPC処理』は(株)不二製作所、(株)不二機販、(株)不二WPCの登録商標です。
施工は(株)不二WPCで行っています。
▼ WPC処理®イメージ
WPC処理イメージ
WPC処理前後の顕微鏡による比較
処理可能な工業・医療・食品関連部品
食品業界では小麦粉の付着や餃子の皮、ハンバーグの素などの粘着食品、食用液体等などの付着防止やすべり性向上として使用されております。
▼ 粉ものなどのホッパー内面
WPC処理
▼ シュートへの滑り性向上
WPC処理
▼ 定量ホッパーやエンボスホッパーへの居着き低減
WPC処理
▼ 網やふるい
WPC処理
加工可能サイズおよび材質
形状によりますのでご相談下さい。金属であればほとんどのものが処理可能です。また硬質クロームめっきや窒化、浸炭などの表面処理の上に処理することで相乗効果も得られます
処理可能な重量
原則60㎏までとなります。
処理温度
加工表面温度は鉄系金属製品はA3変態点(910℃)以上、非鉄金属製品はそれぞれの再結晶温度以上

優れた特性

疲労強度向上
金属表面の組織を微細化する効果で疲労強度を大幅に向上します。
WPC処理機械部品比較
耐摩耗性向上、摩耗抵抗低減
金属表面に小さなくぼみ(マイクロディンプル)を無数に形成することで摺動面にオイル溜りを形成し摩擦・磨耗を低減します。
WPC処理前後比較
WPC処理前後比較
※すべり台の表面をWPC処理®と研削加工面の状態とし、丸チップを載せ滑り出す傾向を検証しています。

此れまでに、ご使用頂いた用途例

疲労強度向上
切削工具、各種金型、スプリング
耐摩耗
パーツフィーダー、ガイド、ギヤ
付着防止 滑り性
シュートやホッパー。特に油を使う食品(フライ系)には最適

注意点(処理による欠点等)

ゴムや樹脂など金属以外の製品には処理できません。
ベアリングや複雑な穴形状を持った製品などショット後の洗浄が十分にできないものは、ショットメディアが残留するおそれがあります。

納期(数量、サイズによる異なる)

サイズや数量にもよりますが1週間~2週間程度。
表面処理技術・サンプルピース製作
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