滑り性

「滑り性」選定のポイント

滑らせたい製品の状況や使用環境によって、滑り性は大きく変化することがあります。
実際の使用条件に近い形でテストしながら表面処理種類を選定することが重要です。※カタログのの静・動摩擦係数データ、スペックは参考程度に参照してください。
他にも、摩擦による静電気の発生や帯電による滑り性の悪化、点接点効果を狙った加工をしたが滑る製品に傷がつく、などのケースが有ることにも注意が必要です。
補足
常温では滑り性を実現できても、室温の上昇や外部ヒーターの影響で温度が上がるとだんだんと滑らなくなる、ということも考えられます。
また、接触角度や搬送速度、湿度の有無によっても、滑り性に違いが発生します。

各技術滑り性に関する性能比較

各技術の滑り性について、低いレベルから高いレベルまで表示されています。ニーズに合う表面処理を選ぶことができます。

滑り性に関する選定の手引き

滑り性を高めるための表面処理は、使用材料や環境に応じて異なるため、実際の使用条件に合わせて選定することが重要です。

ドライ環境での滑り性向上には、フッ素樹脂コーティングやテフロンテープなどが使われます。ただし、耐久性については長寿命化をはかれないことに加え、テープの場合は剥がれた際に異物混入として大きく目立ってしまいます。
フッ素樹脂コーティングは現在PFASフリー化の話題もあり、2027年までは不透明な部分も多くありますが、いずれ何かしらの規制が入ることは間違いないため、EU圏などに製品を輸出される製造企業様は既にPFASフリー化を進めているのが現状となります。

耐久性向上とPFASフリーを考えた場合、セラミックコーティングやPEEKコーティング、DLC処理やDLCの複合処理などご使用環境や条件に応じてご提案をさせていただきます。

絶対剥がれない!表面処理はありませんが、剥がれるリスクが比較的少ない表面加工(WPC処理やMD処理など)やダイクロンコーティング、ブラストロンコーティング、DLC処理もご紹介可能です。

既存の表面処理で満足できない場合は、複数の技術を組み合わせることでより高い滑り性が得られます。

母材の材質や、寸法、形状、使用条件、使用環境などによって、提案できる表面処理は異なります。是非一度ご相談ください。

「滑り性のみ」を求める場合、上記の性能比較からお選びください。

「滑り性」+「耐摩耗性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「導電性」※帯電防止が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「撥水性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐熱性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐摩耗性」+「耐熱性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐摩耗性」+「導電性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐摩耗性」+「撥水性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐熱性」+「導電性」が求められる場合にお勧め加工技術

「滑り性」+「耐熱性」+「撥水性」が求められる場合にお勧め加工技術

滑り性施工事例の紹介

ダイクロンコーティング
空気輸送配管内面へのダイクロン処理 No.D-4
ブラストロンコーティング
ブラストロン処理で滑り性と耐摩耗性の両立 No.D-1
フィルム搬送ラインに最適!ブラストロン処理で滑らか搬送 No.D-11
ブラストロンでアルミフィルムに傷をつけず優しく搬送 No.D-7
ブラストロンは高度な寸法精度要求にも対応できます No.D-8
セラミックコーティング
滑り搬送ラインへのセラミックコーティングで耐摩耗 No.AB-31

PFAS規制に関して(フッ素樹脂コーティングの代替コーティング)

PFAS規制に伴い、当社は現在フッ素樹脂コーティングの代替コーティングとして、規制対象外の素材を使用した離型性のあるコーティングは下記となります。
■ セラミックコーティング
■ PEEKコーティング
■ FCX coat Antonym
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